本日は、先日お手伝いさせていただいたご家族様との出来事について、ご紹介いたします。
お通夜の始まる前、打合せをさせていただいていると、ご家族様よりお棺の上にのせる〈棺上花〉を追加したいと、ご希望がありました。
「一度だけ、義母から聞いたことがあるのよ。『私、ガーベラが好き』って。ガーベラの花束をお棺の上にのせてあげたいな。」
「でも、今の時季だとお花屋さんに行っても見かけないじゃない?無理なら何のお花でもいいのよ。だって季節じゃないもの。仕方ないわよね。」
そう伺い、すぐに生花部へ確認すると、ピンクとオレンジ色のガーベラならあるとのことでした。そこで、追加で棺上花をガーベラメインで作ってもらえるよう、お願いしました。
そして、ガーベラが手配できた旨はご家族様へ伝えず、お柩を式場にご移動したときにそっと〈棺上花〉をのせました。
祭壇も、供物もととのい、式場を確認されに来られた喪主様とその奥様が「えっ!ガーベラあったの?良かったぁ」と、とても喜んでくださいました。
ご夫婦で山のお仕事をされていらした故人様。ご主人のおっしゃることに、ときには喧嘩もしていたけれど最終的にはご主人を支え、苦楽を共に過ごされました。
お子様たちにとっては、男勝りで、でもとても愛情深いお母様だったそうです。
「負けるな!」や「はよ独り立ちしろ!」といった叱咤激励をしながら、2人の息子様を育てられたお母様。その愛情は9人のひ孫様まで注がれました。
今回の、ご長男様の奥様が最後に思い出してくださったガーベラの花束に、きっと喜んでくださっていることでしょう。
ガーベラの花言葉を調べると、ピンクは「思いやり」「熱愛」、オレンジは「我慢強さ」「忍耐強さ」だそうです。
まさに、お母様にピッタリのお花でした。
今年も残り1週間となりましたね。皆様には、今年も一年ありがとうございました。
そして、2022年も良いお年になられますように…。
平安会館 文十鳳凰殿
担当 藤原 恵美
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