秋晴れの穏やかな日に、
【平安会館ソサイエ縁】にて96歳のお母様をお送りする、お手伝いをさせて頂きました。
88歳まで自転車でお料理教室に通い、家族の為に美味しいご飯を作って下さいました。
90歳過ぎても、50年の趣味である編み物をしておいででした。
湯灌の時のお着替えは、ご自身が編まれたアンサンブルのニット。
それはもう、素敵なお召し物でした。
「目も耳も、若い頃に比べたら思うようにはならなくなるから、編み目の目数を数えながら編んでたね~~」
ご祭壇に飾らせて頂いたベストもとても細かく、どこが編み始めで、これはどうやって編んでいくのか。不思議でずっと見ていたら、ご長男である喪主様が教えてくださいました。
沢山編んでは、色々な方に差し上げておられたそうです。
ご祭壇に飾る物を持って来て頂き預かる時、
ちょうど小学校2年生のひ孫ちゃんが来られ、
「あっ!!これ、おおばあちゃんいつも着ていたね」
と。お気に入りでいつもお召しになられていたんだなぁ。という光景が見えました。
ご出棺前、お花を手向けて頂きお別れの時。
「こちらを先に入れて差し上げましょうか。」
と飾ってあった物を指すと、
「孫がね、これ私が着るから、頂戴ね。っていうから 棺に入れてあげるのやめにするね。」
「それはきっと、お母様も喜んでおられるでしょう。お気に入りで着ていらした物を、お孫さんがこれからも着てくださるのなら。そんな嬉しい事はないですよね。」
「入れてあげもの無くなっちゃったけど…そうだよね、これからも着てもらった方が嬉しいよね」
お通夜が終わってお孫さん、ひ孫さんが作ってくださった折り紙をお花と一緒に入れて頂きお別れとなりました。
幾つになっても、好きな事を続けていかれたお母様の素敵な96年を、見せて頂きました。
まだまだ私も頑張らなければ…
2日間大変お世話になり、ありがとうございました。
朝、晩はとても冷えるようになりました。
体調を崩されませんよう どうぞご自愛ください。
平安会館ソサイエ縁
担当 藤原 恵美
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