寒さが身にしみる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、愛知県西尾市にございます【文十鳳凰殿 西尾矢田斎場】にて執り行われました〈お酒が大好きだった83歳のお父様〉のご葬儀について、ご紹介いたします。
通夜日の朝、ご家族様と打ち合わせをしておりますと、故人様が生前大切にしていたお品を飾りたいと、ご要望をいただきました。
よくかぶっていたという帽子に、ゴルフのクラブ、トロフィーに賞状…。これらのお品をお預かりし、式場入り口付近にて飾らせていただきました。
なかには、ビールの形をした蝋燭までございました。お酒が好きな故人様ならではのお品でした。
お通夜には故人様を偲んで大勢の弔問客がいらっしゃり、席が後ろまで埋まってしまうほどでした。
お読経が終了した後は、式場スクリーンにて〈想い出スライドショー〉をご覧いただきました。葬儀日に参列できない方もいらっしゃるとのことで、故人様の在りし日のお写真をじっくりと眺めていただきました。
お通夜が終わってから飾りたいお品がさらにあるとうかがい、辞書や写真などのお品を追加して飾らせていただきました。
お預かりしたどのお写真からも、和やかな雰囲気が伝わってまいりました。
ご弔問の方もお帰りになり、故人様を式場から控室へお連れすると、その頭元に瓶の日本酒〈獺祭〉が置いてありました。
ご家族様より、この日本酒をなんとかお柩の中に入れてもらえないかと、ご相談を受けました。
瓶は、お骨に影響を及ぼすため、火葬の関係で納めることができません。
「ペットボトルに入れ替えても難しいですか?」とも聞かれましたが、ペットボトルも同じ理由で納められません。
また、お酒をふくませた綿棒で口元をぬらしていただく〈末期のお酒〉をご提案させていただくと、なんと、すでにお通夜の前日に行われていたということでした。
お酒が好きだったから、どうしても最後に持たせてあげたいというご家族様のお気持ちが、ひしひしと伝わってまいりました。
そこで、皆様がよければ、故人様のお布団にお酒をかけてあげることなら可能ですと伝えました。「それいいですね」と前向きなお言葉をいただき、ご葬儀で行うことになりました。
そして、ご葬儀当日。滞りなく式は進行していき、お花を手向けるお別れの時間となりました。
故人様をお花で囲んだ後は、最後に、忘れてはいけない〈獺祭〉です。
おひとりだけでなく、数名の方に入れていただけるように、紙コップを準備しました。
大好きなお酒を、大切なご家族様から注がれ、故人様が少しでも満足してくださっていることを願っております。
【文十鳳凰殿 西尾矢田斎場】でお世話になりました皆様、どうぞご自愛くださいませ。
文十鳳凰殿 西尾矢田斎場
担当 登地 夏生
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