先日、文十鳳凰殿一色斎場にてお葬儀のお手伝いをさせて頂きました。
故人様は造園業を営んでいらっしゃったお父様。
職人気質で、時に頑固と感じる事もあったそうですが、真っ直ぐな真面目さをお持ちの方だったそうです。
そんな故人様は草木や花がお好きで、特に菊の手入れには力を入れていらっしゃったそうで、祭壇にございます遺影のお写真は菊の作品で表彰をされた際の笑顔のお写真。
背景にはその菊が美しく満開に咲いているものでした。
式場の一角には故人様の愛用品を飾らせていただきました。
「何か思い出のお品や、愛用されていた物などございますか?」
そう伺うと出てきたのはやはり造園用品や花の手入れ用の道具の数々。
それらをお借り致しました。
そして、ご寺院様が式場に入られ、開式でございます。
式は滞りなく進み、いよいよお別れの時…。
大好きだったお花の手入れや、造園には欠かせない【ハサミ】
お棺の中に入れる事は出来ませんので、イラストにてご用意をさせて頂きました。
それから、お好きだったというお刺身。
ご長女様と二女さまと
「美味しいお刺身を食べに行こうね」
と、約束をしていた日、急な都合で行けなくなってしまったそうです。
約束は果たされぬままこの日を迎えた、と伺い、お刺身もご用意致しました。
お孫さんに「おじいちゃん」と呼ばれるようになってから、どんどん丸くなり優しくなったという故人様。
きっと彼の地でもハサミを持ち、笑顔で草木の手入れをされるのでしょう…。
そして、霊柩車の扉を閉め、ご出棺でございます。
一色斎場にてお世話になりました皆様、ここ数日で一段と寒くなりましたので体調など崩されていませんでしょうか。
また、そろそろ法要も近くなって参りました、ご準備等はお済みでしょうか。
何かございましたら、いつでもご連絡くださいませ。
文十鳳凰殿 平安会館 家族葬の結家
担当 伊藤 里帆